一季出版株式会社

2021.05.03
2021/5/3 1月家計調査、宣言下で低迷も若者は用具支出でも突出

1月は再び首都圏中心に緊急事態宣言が出され消費面での低下が懸念され、先ごろ総務省統計局がまとめた2020年1月の「家計調査」(家計収支編)でも収入は3・2%減少(実質2・5%減少)し、消費支出も6・8%の減少(6・1%減)と影響した。このためゴルフ関係支出にも影響が出たものの、世代別では若者中心に消費が活発な結果が出ている。
二人以上世帯の1月のゴルフ関係消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり6回で前年同月の7回と比べ14・3%減、1世帯当たり支出平均は460円で前年同月の519円より11・4%の減少となった。これで頻度、支出とも2カ月連続の減少で、12月と比べると頻度で33・3%減、支出で35・6%減と落ち込んだ。一方、1月のゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり2回と前年同月の1回から倍増、1世帯当たりの支出平均は187円で前年同月の117円より59・8%の増加となった。これで頻度、支出とも4カ月連続増で、12月と比べても頻度で倍増、支出で67・0%の増加となっている。

ゴルフプレーに関しては天候や緊急事態宣言の影響も考えられるもので、その分の抑圧された欲求が用具支出に現れた可能性がある。
1月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が前年同月と同じ11回と断トツで、50代と70歳以上、29歳以下が5回で並び、30代3回、40代2回となり、29歳以下が66・7%増と大きく伸ばした一方で40代は60・0%減、70歳以上は44・4%減と低迷した。プレー料金支出では60代が前年同月と同じ956円ながら世代別では突出しており以下、50代440円、70歳以上421円、29歳以下336円で続いた。増減率では29歳以下が88・8%増と大きく伸ばしこれで4カ月連続の増加となった。29歳以下は前年12月の281円が近年の過去最高だったので1月は336円でさらに記録を作り、ゴルファーの間での存在感が高まっている。60代は昨年7月以降7カ月連続の増加で、50代は昨年2月以来の増加と、増減で目立っていた対照的世代が続いた。ただし、40代は51・9%減、70歳以上は49・5%減で昨年春の緊急事態宣言時を想起させる低迷ぶりとなっている。

また、ゴルフ用具支出では頻度で60代が3回とトップ、次に40代が2回で入った。用具支出金額で見ると40代が562円で断トツにトップ、前月比380・3%増、前年同月比778・1%増となった。この金額は昨年2月に30代が記録した370円を大きく上回っており、世代間支出でも常に低迷していた40代がついに爆買いの形でゴルフの消費に走った。若者のゴルフ利用に刺激されてゴルフ消費が伸びた可能性もありそうだ。
昨年、若者のゴルフ人気を象徴していた30代は昨年2月の用具爆買いの後、5月を除いてゴルフプレーの支出が大幅に増えており、今年は40代もそれに続くのか、非常に注目されるところ。何より、総人口で今一番多いのは団塊ジュニアを含む40代であり、長らくゴルフ消費が伸び悩んでいたからこそ伸び代があり、ポスト団塊の世代を埋めてくれるように育ってもらえば2025年問題の解決に近づきそうだ。

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※「ゴルフ特信」第6631号より一部抜粋

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