2021.05.27
2021/5/27 2月動態統計、練習場売上高8カ月連続増加示す
経済産業省は先ごろ、「特定サービス産業動態統計」の令和3年2月の速報を発表した。
同月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)の利用者数は52万8867人で、前年同月比3・7%の増加。売上高は47億72百万円で前年同月比0・4%の増加となった。利用者数は昨年12月以来2カ月振りの増加、売上高は昨年8月以来6カ月振りの増加となった。実は今回の動態統計で2020年1月分より一部数値に変更が生じたため、以前の数値と不連続が生じているとして伸び率を調整して発表しており、見た目の伸び率計算とは異なっている。また2020年7月分より調査対象の見直しも行っているとして、今回の発表を見ると過去の集計、伸び率まで下方に修正されており、過去の統計と比べる時は注意が必要になっている。2020年のゴルフ場売上高は17・3%減、利用者数は8・4%減となっている。
2月のゴルフ場の統計内訳をみると、利用料金収入は平日が2・2%の増加、土・日祝日が0・9%の増加となった。曜日別での利用者数は、平日で会員0・2%増、非会員0・2%減、土・日祝日は会員19・4%増、非会員1・5%減となった。食堂・売店(直営)収入は3・0%減、キャディフィは1・2%減となっている。
2月の18ホール換算(本紙集計、営業ホール数は前年同期比2・4%減)は、利用者数5・8%増、売上高1・1%増。客単価(1人当たり利用額)は9023円で、前年同月に比べ4・4%のダウンとなっている。
一方、ゴルフ練習場の2月は利用者数が土・日祝日に前年同月比2・7%増加し、トータルでは8・2%の増加、売上高も8・3%の増加となった。ゴルフ場同様に過去の伸び率まで修正され、昨年9月の売上高がマイナスに下方修正されたため利用者数、売上高ともに昨年7月以降8カ月連続の増加とはならなかったが、好調を維持しているのは間違いない。2020年ゴルフ練習場の売上高は1・3%減、利用者数は2・4%増となっている。
対個人サービスでは遊園地・テーマパークが2度目の緊急事態宣言で2月も73・2%減(1月70・0%減)まで落ち込み、パチンコホール25・8%減、ボウリング場43・3%減をみると、ゴルフ練習場の好調さとプラスとなったゴルフ場が際立っている。対個人サービス10種目のうち売上高増加はゴルフ関連の2業種のみとなっている。
2月の増加率は練習場と比べてゴルフ場は地味だが、昨年2月は記録的な成績だったことからコロナ禍でそれを上回った意義は大きい。
昨年の3月以降はコロナ禍の影響が顕在化したので、今後当面は前年対比の大幅増加が続く見込みで、ゴルフ業界の活況さをアピールできる良い機会になるかもしれない。