一季出版株式会社

2021.06.12
2021/6/12 全国営業中ゴルフ場数は2151コースに

営業中ゴルフ場は2151コースを数え、昨年同期に比べ4コースの減少となった。減少率は0・19%減で、昨年の0・87%減よりも0・68ポイント少なくなっており、営業中ゴルフ場が減少し続ける状況に変わりはないが、コロナ禍の影響もあって昨年の同時期からの自粛以外でのゴルフ場閉鎖が少なくなった。
営業中ゴルフ場数が最大だった平成16年の2356コースに比べると、今年4月末では205コース、率にして8・7%の減少。営業中ゴルフ場数の減少は17年以降15年続いており、減少数が顕著となり始めた東日本大震災(23年)以降でみると186コースのゴルフ場が営業を停止したことになる。

営業中ゴルフ場の都道府県別分布は、千葉県がトップで158コース、次に兵庫県152コース、ピーク時に1位だった北海道は147コースで3位、以下、栃木県118コース、茨城県113コースが100コース以上となった。最少は島根県の8コースとなっている。
また今年4月中旬調査段階での暫定閉鎖ゴルフ場は、全国69コースで、昨年末から5コース減少した。
暫定閉鎖中コースは20道県に分布。栃木県の10コースが最多で、以下、群馬県8コース、福島県7コース、岡山県6コース、北海道・兵庫県5コース、茨城県4コース、宮城・千葉・新潟・三重・山口県各3コースなどと続く。これを東西に分けると東日本45コース、西日本24コースで、東日本が依然として多い。

この1年間の新規閉鎖動向としては、栃木県、群馬県各2コース、福島県2コース、千葉・岡山県各1コースの計5コースで、内群馬県の1コースは再開場した。
栃木県では日光紅葉GRが昨年11月からクローズし、メガソーラーに転用される計画。また、那須ハイランドGCはコロナ禍もあり冬期クローズが続いているが、コナミスポーツでは「今シーズンも営業は休止する見込み」という。
群馬県では昨年11月29日までで上毛CCが営業を終了し、メガソーラーに事業転用した。
千葉県ではパブリック運営の市原GC市原コースがクラブハウス建替えのため昨年7月からクローズ、来年3月1日に再開場する予定。同じく千葉県では5年前に閉鎖した旧・カナリヤガーデンCCが4階建ての豪華なクラブハウスが建設され、プレーも可能な状態にまで整備されてきたことがわかった。プライベート利用とも言われていたので一般営業するかどうかは今のところ不明。ソフトバンクグループの孫正義代表が関わっているとも言われていたので注目されるが、真偽は定かではない。
この半年間で暫定閉鎖後に再開場したのはGCスカイリゾート(群馬)と今年4月19日にオープンした嘉瀬川リバーサイドG場(佐賀)の2コース。
また、閉鎖して半年も経過していないため暫定閉鎖中にはカウントしていないが、北海道で3コース(カイト&フォックスCC、札幌ガーデンヒルズしらかばGコース、新札幌ワシントンGC)が昨年末で閉鎖となったことが判明、そのうち新スポンサーのもとで再開場を目指す動きもあるようだが、まだ明確となっていない。
長野県では木曽駒高原宇山CCが45年間の営業を終了。4月1日からは復興道路建設に伴い、JGMセベバレステロスGCいわき(福島)が営業休止、同じ福島の新ゲインズボローCCは5月5日をもって営業を終了した。

昨年はコロナ禍もあってゴルフ場の一時閉鎖が少なくなかったが、産業が動き出すにつれ、ゴルフ場売買の動きが活発になっていると言われ、既設ゴルフ場の動きも増えそうだ。
その他、テーマパークへの転用が決まっているオリオン嵐山GC(沖縄)は当初、今年夏から秋位までで営業終了を見込んでいたが来年3月末まで営業延長が決まった。
神戸市の西神戸G場(兵庫)は市が物流団地として活用するため調査費を計上しており、その動向も地元で注目されている。

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※「ゴルフ特信」第6650号より一部抜粋

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