2021.08.24
2021/8/24 ふるさと納税自販機、神奈川県のゴルフ場で稼働
ふるさと納税の返礼品としてゴルフ場の利用券が選べる市町村も少なくないが、ゴルフ場に設置したふるさと納税の「自販機」が予想以上に稼働しているニュースが入った。
神奈川県の自治体がゴルフ場に設置したもので、昨年12月に湯河原CC(18ホール)に設置した湯河原町では今年3月末までに約180件、約770万円の寄付があり、いまや1千万円を超えているという。またチェックメイトCC(18ホール)に設置した松田町では5月22~25日の試験運用期間で18件、80万円の寄付があり、6月からの本格運用で500万円を超えた。
自販機はIT企業のグローキーアップ㈱(鍵和田芳光代表取締役、藤沢市)が開発したもの。ふるさと納税なので町外在住者が対象となり、免許証などで名前や住所などを読み取り、タッチパネルで1万~50万円の寄付額(返礼品のギフト券は3000円~15万円)を選び、現金やカードなどで入金する。発行されたレシートをフロントで提示すれば、寄付額の約3割相当のギフト券が受け取れる。返礼品のギフト券はその日から同ゴルフ場内でのプレー料金や飲食、買い物などに利用でき、発行から1年間有効。税控除に必要な書類は後日郵送されるシステムとなっている。
ふるさと納税はインターネットでの申し込みが一般的だが、制度は知っていてもキッカケがない人も多いだろう。グローキーアップによると、本人分だけでなく贈与もできるので多額の寄付をする人も少なくないとしている。自治体では県内外の利用者が多いゴルフ場に着目し、ゴルフ場に設置を決めたという。またグローキーアップでは、このゴルフ場の実績を背景に山梨県小菅村の道の駅にもふるさと納税の自販機設置を広げている。
コロナ禍で観光や外食の消費が伸び悩む中、ゴルフ場の利用は回復が早く、他の自治体、ゴルフ場にもふるさと納税の自販機設置が広がるかもしれない。
湯河原CCでは、「町に頼まれ設置したが飲料の自販機よりも小さく場所は取らない。年度末の10~12月に前年の収入を見て購入するケースが多いようで、これから増える。ネットのふるさとチョイス経由のギフト券利用もあります」と話しており、ふるさと納税の返礼品はゴルフ場で利用されるので歓迎しているという。