2021.12.17
2021/12/17 MBKパートナーズ、ANX売却で4倍以上の利益か
MBKパートナーズによるフォートレス・インベストメント・グループへのアコーディア・ネクストグループ2社の売却は、日本同様に韓国でも速報で報じられた。
韓国のTHE Korea Economic Dailyでは、アコーディア・ネクストグループ2社が、ソフトバンクグループ傘下の米フォートレス・インベストメント・グループとの資本業務提携を発表した11月16日に、MBKパートナーズも同16日に株式売買契約を前日締結したと発表したことを報じた。
売却価格は4000億円(約4兆3000億ウォン)とされ、2017年に共同投資家のカナダの機関投資家(LP)と共にアコーディアの買収に投入した現金は8000億ウォン(約776億円)後半ぐらいで、MBKパートナーズは今回の売却で、投資元金対比で4倍近い差益を確保することになったと各媒体とも報じ〝伝説〟と表現する報道もあった。
この売却額は17年の初投資当時に1600億ウォン台だったアコーディア・ゴルフの償却前営業利益(EBITDA)が、最近4000億ウォン台まで増えたためと解説。最近、日本国内ゴルフ市場の好況のおかげで、EBITDA比10倍以上の企業価値を認められたと報じている。
またMBKパートナーズは、2017年1月にアコーディア・ゴルフを買収した後、2019年2月にネクスト・ゴルフ・マネジメント(以前はオリックスゴルフマネジメント)を買収。一つの企業の買収後に関連企業を追加してシナジーを作る「アドオン戦略」はキム・ビョンジュMBKパートナーズ会長が強調する戦略と紹介する報道もあった。
なお、MBKパートナーズとしても大きなM&Aとなったようで別の報道では2009年に約1兆7000億ウォンでUSJを買収後にハリーポッターへの投資に成功し、2017年に約2兆7000億ウォンで売却した例に次ぐ規模の成功と説明したようだ。今回の取引は今年の日本のM&A市場でも3番目の見通しで、投資金回収(出口)の面では今年最大と解説する報道もあった。なお、10月末の本入札に参加した企業は4社あったようでフォートレスやブラックストーン、マッコーリーグループが参加し、フォートレスが最高額を提示し、新しいオーナーに選ばれた。