一季出版株式会社

2022.02.01
2022/2/1 景気ウォッチャー12月、先行きDI再び大幅下落となる

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和3年12月調査が12日に公表された。12月はコロナ禍ながらも人流が活発になり始め現状DIが好調を維持する一方で、オミクロン株まん延の恐れから先行きDIが大幅に低下しており、新型コロナウイルスに翻弄された1年の締めくくりとなった。
同調査によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ関係者は5地域(11月5地域)計8人(7人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は3人(3人)、〝変わらない〟は3人(2人)、〝やや悪くなっている〟は1人(1人)、〝悪くなっている〟は1人(1人)という結果だった。独自にDIを算出すると、12月は50・0となり、前月と変わらなかった。

12月は、新型コロナウイルスの感染者数が減少するとともに天候面でも比較的恵まれたことから、ゴルフ場来場者も好調の模様。東海地域の支配人は「順調で、前年比、予算比共に上回っている。3カ月前と比べてもかなり好調」として〝やや良くなっている〟、南関東地域の経理担当者も「高稼働率で推移している」として〝やや良くなっている〟と現状を判断している。「県外からの問い合わせが増加している」(中国地域、営業担当、変わらない)、「人とのリアルなつながりを求めた消費が活発化し始めている」(南関東地域、経営者、やや良くなっている)と来場者レベルでは回復傾向にあるが、収益面に関しては「平日の入場者割合が増えたことで、客単価はやや下がっている」(九州地域、従業員、変わらない)、「会員制ゴルフ場においては、稼働率が高止まりしても収益性は改善していない」(先の南関東地域、経営者)との説明もあった。
一方、『先行き判断』は5地域(11月5地域)計10名(9名)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は0人(2人)、〝変わらない〟は4人(4人)、〝やや悪くなる〟3人(1人)、〝悪くなる〟は3人(2人)。これにより、先行きDIは27・5で前月の41・7から14・2Pも下落している。

先行きでは、オミクロン株の脅威が迫りつつあるのに加え厳冬の予想から客足に影響が出るだろうと、悪い判断の方に傾いている。さらにGoToトラベルの2022年再開が不透明な様相で、「積極財政政策が採られそうにないので、やや悪くなる」(甲信越地域、経営者、やや悪くなる)と、悲観的だ。もっとも、東海地域や九州地域のウォッチャーからは判断理由の中にプレー予約が順調に推移しているとあり、ゴルファーのゴルフ熱は依然高い状態が続いているようだ。
なお、業種全般の12月DI(原数値)は現状が58・6で前月比0・1P上昇、先行きが49・5で同5・1P下落となっている。

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※「ゴルフ特信」第6750号より一部抜粋

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