2022.04.12
2022/4/12 1月家計調査、プレー・用具支出とも減で黄信号続く
総務省統計局がまとめた2022年1月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は名目で前年同月比2・2%増加(実質1・6%増)だったが、消費支出は6・9%の増加(実質1・2%減)と名目は一転大幅増加となった。
ゴルフ関係でみると、二人以上世帯の1月の消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり7回で回数は前年同月から1回、16・7%増加、1世帯当たり支出平均は398円で62円、13・5%の減少となった。また1月のゴルフ用具の購入頻度では、100世帯当たり1回で前年同月比1回、50%減少、1世帯当たりの支出平均は117円で70円、37・4%の大幅減となった。
1月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が12回(前年同月は11回)で最多となり、次いで70歳以上7回(5回)、50代5回(5回)、40代5回(2回)、29歳以下2回(5回)、30代1回(3回)と、頻度は40代と70歳以上の伸びが目立つが29歳以下と30代の若者は大幅に減少した。
プレー料金支出額では60代が678円(29・1%減)で前年同月より大幅に落ち込むも相変わらず強く、次は70歳以上457円(8・6%増)、50代341円(22・5%減)、40代247円(97・6%増)、30代82円(39・3%減)、29歳以下は21円(93・8%減)と大幅に落ち込んだ。増えたのは40代と70歳以上だけだった。
家計調査における2021年のゴルフ関係消費は、年前半に若者のゴルフ用具消費が伸びて、ゴルフプレー消費も4~5月中心に好調だったが、29歳以下は東京五輪後の8月に0円を記録した後は失速、消費の伸びはその後、高齢者に移っていた。先月も春になれば戻るかもしれないと報じたが、家計調査は対象が限られて上下動も激しく、先行指標的なところもあるものの半年以上続いたのは間違いなく失速と言える。もっとも、70歳以上が戻ってきて人口分布が一番多い40代が増えてきたのは市場的にはプラスと考えたいところだ。
ゴルフ場自体は数が増えないが、インドアの練習場が急増、ゴルフショップも増床や新規開店が報じられており、市場の刺激策になるのか注目したい。