2022.06.05
2022/6/5 3月家計調査、ゴルフプレー消費で30~40代圧倒的回復
総務省統計局がまとめた2022年3月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月比実質2・3%増加(2カ月振り増、名目3・8%増加)し、消費支出は実質2・3%減少(3カ月振り減、0・8%減)となった。
ゴルフ関係でみると、二人以上世帯の3月の消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり10回で回数は前年同月から1回、9・1%の減少、1世帯当たり支出平均は595円で57円、8・7%の減少となった。また3月のゴルフ用具の購入頻度では、100世帯当たり1回で前年同月と同、1世帯当たりの支出平均は70円で22円、45・8%の大幅増となった。
3月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が20回(前年同月は17回)で最多となり、次いで70歳以上13回(16回)、50代4回(7回)、40代4回(3回)、30代3回(1回)、29歳以下0回(7回)と、60代と30~40代で頻度が増えた。
プレー料金支出額では60代が1156円(1284円)で前年同月より10・0%減と落ち込むも相変わらず強く、次は70歳以上740円(774円)、40代300円(242円)、50代278円(401円)、30代245円(28円)、29歳以下は0円(478円)となった。
前年同月に爆発的に多かった29歳以下が2カ月連続で数値が記録されなかったが今年3月は30代が爆発的に増え、40代も増えるなど世代毎に循環的に好不調が到来している。ゴルフ用具でも30代と70歳以上が増えるなど、新型コロナの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置でゴルフへの消費が陰っていた高齢者も復調しつつある。
家計調査でのゴルフ市場は黄信号が点滅していていると指摘してきたが、春からのシーズンインで再び活気が戻りそうな数値になってきた。
ちなみに同時期に発表された2021年の家計調査報告(貯蓄・負債編)によると、二人以上の世帯における年平均の貯蓄現在高は1世帯当たり1880万円で、前年に比べ89万円、5・0%の増加となり、3年連続増加し2002年以降で最多になった。年間収入は633万円にのぼり、前年に比べ1万円、0・2%の減少だったが、貯蓄比率が上昇した。消費を抑えて、貯めこんでいる比率が増えたものだ。
国内のリベンジ消費の行き先が注目される。また岸田首相は6月にはG7並みの行き来が可能になるよう水際対策を緩和する意向を表明しており、円安の中でインバウンド消費も気になるところだ。