2022.06.11
2022/6/11 金額が約3百%増! コロナ禍もG場建設工事は活況
国土交通省は、令和3年度分(令和3年4月~令和4年3月)の「建設工事受注動態統計調査報告」を先ごろ公表した。
この統計調査は、全国の建設業許可業者約47万業者から約1万2千業者を対象に実施しており、そのうちゴルフ場建設工事の請負契約額は1件当たり500万円以上を集計している(平成25年度に推計方法を変更)。
それによると、令和3年度の全国ゴルフ場建設工事金額(請負契約額)の総額は186億100万円にのぼり、前年度実績に比べ137億5800万円、284・08%増と激増、工事件数は318件で前年度実績に比べ100件、45・87%増加している。
金額は3年振りの増加を記録し平成30年度レベル(191億7900万円)にまで戻り、件数は2年振りの増加となっている。
工事を発注した企業の工事金額を業種別(全11業種)でみると、3業種で前年度に続きゼロ、「電気・ガス・熱供給・水道業」が前年の1700万円からゼロ、「不動産業」が4億1100万円から9600万円減の3億1500万円と2業種で前年実績を下回った。あとの6業種が前年実績を上回っているのだが、増加率をみると「卸売・小売業」の1557・39%増(金額3億1500万円)を筆頭に、以下、「製造業」1034・18%増(3億900万円)、ゴルフ場企業を含む「サービス業」が325・21%増の171億2300万円、「その他」306・29%増の5億3200万円、「鉱業・建設業」が107・4%増の4100万円などと極めて高かった。
工事金額1億円以上は計6業種(前年度4業種)だった。
工事件数では、2年度連続で受注工事ゼロの2業種を除き1業種で前年実績を下回った。あとの8業種は前年より増え、件数の多い順では「サービス業」204件(前年度比17・92%増)、「その他」42件(180・00%増)、「不動産業」36件(111・76%増)などと続く。
令和3年度の1件当たりの工事金額を計算すると5850万円で、前年度との比較では164・7%の増加。「サービス業」は8390万円で、前年度に比べ6070万円も増額した。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ゴルフ場における建設工事が少なくなっていた。ところが3年度は、依然コロナ禍ではあるものの、ゴルフが密を避けられる屋外スポーツとして入場者が好調なのとシンクロするように、建設工事も活況を呈している。
ちなみに、ゴルフ場建設工事を含む同統計の土木工事全体の工事金額は4兆3608万4600万円で、前年度に比べ1 ・2%の減少。工事種別(全10種類)では増加が鉄道工事、道路工事、管工事、土地造成・埋立工事、ゴルフ場建設工事、構内環境整備工事、その他の土木工事の7業種となっており、伸び率でみるとゴルフ場建設工事が最も高かった。