2022.06.17
2022/6/17 西武HD、コロナ下も施設利用者増等で収益黒字転換
㈱西武ホールディングス(後藤高志社長、東京都豊島区)は先ごろ、2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)決算短信(連結)を発表した。
それによると、同期の連結業績は営業収益が前年同期比17・7%増の3968億56百万円、営業利益が132億16百万円の損失(前期は515億87百万円の損失)、経常利益が174億40百万円の損失(同587億85百万円の損失)。親会社株主に帰属する当期純利益は106億23百万円(723億01百万円の損失)としている。
当期は、新型コロナウイルス感染症流行やそれに伴う緊急事態宣言の度重なる発出、出控えの深刻化など引き続き厳しい事業環境下にあった。しかし、前期のような休業施設はなく、秋口からの外出需要の持直しに加えコロナ禍における客のニーズに合わせたサービス提供が寄与し、営業収益が好転したという。また、当期純利益では、西武建設㈱の株式譲渡に伴う譲渡益の計上などにより前期の損失から829億24百万円も改善している。
セグメント別では、スポーツ業(ゴルフ場、ボウリング業、スキー場等)を含むホテル・レジャー事業の業績は営業収益1331億80百万円で前期比491億30百万円、58・5%増、営業利益は280億50百万円の損失で253億62百万円の改善、償却前営業利益は111億28百万円の損失で270億16百万円の改善となっている。
ホテル・レジャー事業の営業収益のうち、スポーツ業をみると169億18百万円で、前期に比べ41億57百万円、32・6%増加している。
なお、2023年3月期通期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症流行が収束に向かい国内景気が段階的に回復していくことを想定、さらに西武建設㈱の株式譲渡による影響やホテル・レジャー事業資産の一部譲渡などの経営改革も反映し、営業収益は4430億円で2021年3月期に比べ11・6%増加を見込んでいる。ホテル・レジャー事業の営業収益予想は、国内外のホテル、ゴルフ場、スキー場、水族館の利用増を要因に2008億円(前年比676億円、58・8%増)としている。