2022.06.29
2022/6/29 ゴルフ場保有ランク、ANXグループが連続1位に
2022(令和4)年4月1日時点のゴルフ場を保有する企業グループランキング(国内既設ゴルフ場のホール数基準)をみていくと、トップは前回と同様にアコーディア・ネクストゴルフ(ANX)グループだった。コース数は169コース、ホール数は3562ホール(以下、H)。グループの内訳は㈱アコーディア・ゴルフ(AG)が43コース918H、アコーディア・ゴルフ・アセット合同会社(AGA)が89コース1888H、ネクスト・ゴルフ・マネジメント㈱(NX)が37コース756Hとなっている。
㈱アコーディア・ゴルフが今年1月31日に、ソフトバンクグループ傘下の米ファンド、フォートレス・インベストメントグループが、MBKパートナーズグループからアコーディアグループの株式取得完了を発表した。この1年間でゴルフ場売買はなかったが、親会社交代後も積極的なゴルフ場・ゴルフ練習場の取得でグループの規模拡大を進める意向という。
続いて2位グループは、平和・PGMグループで変わらず。この1年間では、大林組系のオールドオーチャードGC(18H、千葉)を買収し145コース3168H。前回のアコーディアグループ4コースを取得したのに比べると、動きとしては大きくない。しかし、グループゴルフ場を、着実に、拡大している。
3位は西武グループが29コース675Hで前年と同じランク。4位の市川ゴルフ興業グループも31コース585Hと前年と変わらず、ランクもそのままだった。5位の東急グループもコース数、ホール数、ランクともに前年と同じ25コース504Hで変わっていない。
このように、上位5位までの順位に変動はなかった。
ただ、3位の西武グループについては、資産流動化を図るため、ホテル、ゴルフ場、スキー場の一部施設をシンガポール政府投資公社の子会社に約1500億円で売却すると今年2月に発表しており、9月にも資産譲渡を実行する予定となっている。資産売却の対象となったゴルフ場は北海道から宮崎までの計10コースで、これらコースを売却完了した後の保有コース数、ホール数は19コース351Hとなり、今回のランキングにあてはめると9位で6ランクのダウンとなる。
太平洋グループは、日本製鉄(旧・新日鉄)グループから金乃台CC(18H、茨城)を引き継ぎ、昨年5月より運営開始したことから、トータル19コース369Hになった。ランキングは、今回変動のなかったシャトレーゼグループと入れ替わり、6位に浮上した。
7位はシャトレーゼグループの18コース360H(前年と同)で1ランクダウン、8位GCEグループ14コース324H(前年と同)とユニマットグループ18コース324H(前年比1コース18H増)、10位は明智・房総CCグループで前年と同の10コース297Hだった。
11位は、前年13位のバンリューゴルフが2コース36H増加し15コース288Hとなり2ランクアップした。同社は2014年に徳山CC(27H、山口)で初進出し、19年に8ランクアップの16位と躍進。その後もコンスタントにゴルフ場を増やし続け、今回はグループ第一号の徳山CCをグループ初となる事業譲渡で手放したが、その一方で3コースも買収しており、拡大路線に変更はない模様だ。
チェリーゴルフグループはこの1年の間にチェリーGC吉和の森C(18H、広島)を売却し15コース270Hとなり2ランクダウンの13位。同グループは2014年の23コース423Hで7位となったのをピークに、しばらく横ばいとなっていたものの、その後減少が続いている。
リソルグループは本紙前号で既報通り、運営受託の唐津GC(18H、佐賀)を昨年10月から保有する一方、高松CC城山コース(18H、香川)が4年近く前に離脱(その後韓国系にオーナー交代)し、1増1減で11コース234Hの16位と前年と同じランクだった。
外資系の動きでは、韓国系が高松CCの増加を含め前年比3コース54H増の45コース882H、その他外資系が186コース3904Hで前年と変わらず、トータル231コース4786Hとなった。
ゴルフ場企業グループの動向や、保有・運営コース一覧は、一季出版㈱から今夏発行予定のゴルフ特信資料集『2022年ゴルフ場企業グループ&系列』でまとめる。