一季出版株式会社

2022.07.18
2022/7/18 韓国資本による日本のゴルフ場買収、比較的冷静か?

ツアー客に限られるが6月10日から訪日客の受け入れが始まり、今後インバウンド需要の高まりが予想される。また韓国はコロナ禍で、かつての日本のバブル期のようなゴルフの盛り上がりで、ビザなし等に解禁になればゴルフ客も日本に訪れることが予想される。このため、韓国資本が日本のゴルフ場を買収することも予想されるが、さほど過熱した様子ではないという。
東京で韓国向けにゴルフ場売買を仲介している方と情報交換したところ、「コロナで来日できなくなり一時日本のゴルフ場買収が停滞しました。ただ、海外渡航が再開する動きがあることから、日本のゴルフ場への関心も高まっている」という。

「ソウル近郊のゴルフ場のプレー代は3~4万円もかかる。日本は東京から離れれば5~6千円でプレーできる。韓国のゴルフ場の値段は1ホール当たり7億円程度が相場となっており、ソウル近郊は10億円、18ホールでは180~200億円でも買えなくなった」という。
こうした背景から、日本のゴルフ場は安く見えるはずだが、「以前は東北など立地をあまり考慮していなかったが、今は立地もゴルフ場の内容も吟味している」という。それはコロナの経験もあり、韓国客に頼らずとも、日本人客で経営が続けられることを考慮したことのようだ。以前のように韓国からゴルファーが大勢来日するような状況になれば、日本のゴルフ場を買収する韓国のビジネス客が増える可能性もあるが、今は問合せが増えている段階という。

ちなみに、今年初めに韓国で日本のゴルフ場売り出しの報道があったので翻訳すると、日本の北関東や東北地区のゴルフ場が10数カ所掲載されており、その価格は2・7億円から10億円で平均すると6億円(韓国ゴルフ場の1ホール分)ほどだった。一部、閉鎖していてすぐにはプレーできないゴルフ場も含まれていたが、建設初期に200億円かけたゴルフ場がこの値段になり、今後数年間は収益の安定が見込めるという案内だったようだ。
コロナ前のように日韓関係が冷え込んだままなのか、改善に向かうかで、韓国側の動きも変わるかもしれない。

関連記事:2021/1/2 韓国は新型コロナの影響でゴルフがバブル状態に

※「ゴルフ特信」第6811号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら