一季出版株式会社

2023.02.05
2023/2/5 10月動態統計、ゴルフ場売上は8カ月連続の増加と好調

経済産業省は先ごろ「特定サービス産業動態統計」の令和4年10月分の速報を発表した。ゴルフ場は令和2年夏から回復の一途だが、その勢いは高原状態に近づいたようだ。
10月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)利用者数は110万2652人で前年同月比1・5%の微増、売上高は111億63百万円で前年同月比7・3%の増加となった。利用者数は2カ月振りの増加で、マイナスは今のところ荒天が響いた今年2月の8・6%減、9月の0・7%減のみ。売上高は今年3月から8カ月連続の増加を維持した。21年からの回復が続き、20年や21年に盛り上がったゴルフ練習場を想起させる動きだ。

10月は、利用料金収入が平日で4・8%増、土・日祝日で11・5%増となった。その他売上高では食堂・売店(直営)が12・5%増と回復が著しい。キャディフィは1・9%減となった。利用者数は平日で会員5・8%減、非会員0・0%減、土・日祝日は会員1・8%増、非会員7・9%増となり、非会員の土・日祝日の利用、売上が貢献した。
10月の18ホール換算は、集計ホール数が0・4%減少したことから実態数より増減率が向上し、利用者数1・9%増、売上高7・7%増。客単価(1人当たり利用額)は1万124円(前年同期9574円)となり、前年同月比は5・7%の増加となった。1日当たりの利用者数は2・9%増の137・4人となっている。

今年1~10月累計(暫定集計)では利用者数が3・9%増加と好調で、売上高はそれ以上に10・5%増加という2桁成長となっている。非会員の利用が増えたのが最大の要因となっている。
一方、10月のゴルフ練習場は、売上高が前年同月比2・5%増(前年同期は2・4%増)、利用者数は土・日祝日で9・1%増(12・5%増)、トータルでは0・9%増(3・3%増)となった。1年半ほど続いた特需状態の反動が出て減少の月が多かったが、利用者数はこれで7カ月振りの増加、売上高は3カ月振りの増加となった。
10月の対個人サービス業の売上高は、遊園地・テーマパーク125・2%増、ボウリング場23・5%増、フィットネスクラブ8・1%増、パチンコホール4・1%増と、対個人サービス業(10業種)では8業種が増加、1業種が減少、1業種が横ばいの状況で、コロナ禍での行動規制が大きく緩和された影響で、遊園地・テーマパークを筆頭に、インドア等のレジャーも回復している。逆にコロナ禍で特需だったゴルフ練習場が秋のシーズンに2年連続増加と勢いを取り戻した。ゴルフ場は売上高が8カ月連続の増加と優秀だが、コロナ禍に支えていた会員の利用が頭打ち状態となった。逆に非会員の利用枠が増えた結果ともなったが、ポストコロナの兆候が見えてきたようだ。

ちなみにゴルフ場の客単価1万円超えは21年12月の1万236円以来となる。2019年11月には1万703円があり、次月はこれを上回るのか注目される。

関連記事:2023/1/15 動態統計、ゴルフ場売上は7四半期連続の増加と好調

「ゴルフ特信」第6880号より一部抜粋

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