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2023.02.19
2023/2/19 室伏スポーツ庁長官、ゴルフ場利用税撤廃を強調

公益財団法人・日本ゴルフ協会(JGA)ナショナル強化委員会は12月16日、都内で「2022年度JGAナショナルチーム慰労会」を開催。プロ入りした中島啓太、蝉川泰果選手や全米女子アマ優勝の馬場咲希、橋本美月選手などの同年度ナショナルチーム選手達やナショナルチームのガレス・ジョーンズヘッドコーチ、スポーツ庁の室伏広治長官も参加し、マスコミの注目も集まった。
この慰労会後の囲み取材で、室伏広治スポーツ庁長官が自ら力説して報道機関に広く伝えて欲しいとお願いしたのが、ゴルフ場利用税の撤廃だった。

室伏長官は「ゴルフはスポーツであって、やはり健康増進も含めて大変重要なことだと思います。オリンピックの種目になり、オリンピックの精神で人を育てるという意味でも大変重要なスポーツです。一方で国家公務員規程で利害関係とのゴルフができない。ゴルフ場利用税が唯一、スポーツにも関わらず、いまだ課税される状況になっているところは、私はオリンピックの精神、スポーツの精神に反していると思います。これは強くこの場で言いたいと思いますし、皆さんの理解をいただき、こういったことは取り払われるようにお願いしたい。そうすればゴルフへのアクセルを加速するようになります。これだけは申し上げたい」として、異例の発言となった。
しかも長官自身が「私もアスリート出身ですが、こんなことは普通、国際的にもあり得ないことだと思いますし、すぐに対応すべき。どうしてこんな時間がかかっているのかと思いますけれども、ここはゴルフ界も含めて、しっかり一緒に取り組んでクリアできるよう、すぐにやろうと思います」と力強く語った。

12月16日は令和5年度与党税制改正大綱が発表された日でもあり、余計に注目された。スポーツ庁は令和5年度税制改正要望に、4年度のような「ゴルフ場利用税のあり方の見直し」を要望しなかったことから、大綱に触れられることもなかった。このため室伏長官のアピールは再びスポーツ庁がゴルフ場利用税の撤廃運動に力を入れるのかと、思わせる発言となった。
長官の発言を隣で聞いていたというJGAの山中博史専務理事(ゴルフ振興推進本部本部長)は、「我々にとっては本当に心強い発言でしたので、この流れを何とかいい方向に持っていきたいと思っています」と本紙取材に応えていて、ゴルフ団体の活動については「我々は利用税の撤廃の旗を降ろしたわけではなく、今はこれまでの経緯やコロナ禍、国や地方財政(税収)の状況から、具体的な運動はせずに、来るべきタイミングに向けていろいろな準備(ゴルフ振興や利用税をゴルフ振興に使っている自治体の例などの研究等)を行っていくというのが、スポーツ庁との合意内容です。ただし、倫理規程の問題だけは早急に実現したいと思っております」として、長官自身が国家公務員というデリケートな問題でもあり、ゴルフ団体からの働きかけを強めたい意向を示した。

関連記事:2022/11/4 JGAの今後のゴルフ場利用税に関する取組み

「ゴルフ特信」第6883号より一部抜粋

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