2023.06.07
2023/6/7 1月動態統計速報、売上高1・5%減も客単価1万円超
経済産業省は先ごろ、「特定サービス産業動態統計」の2023年1月分の速報を発表した。
同月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)の利用者数は53万213人で、前年同月比5・1%の減少。売上高は53億70百万円で前年同月比1・5%の微減となった。これで利用者数は3カ月連続の減少、売上高は2カ月連続の減少となった。
1月の内訳をみると、利用料金収入は平日が0・2%の増加、土・日祝日は2・2%の減少となった。曜日別での利用者数は、平日で会員1・0%減、非会員3・8%減、土・日祝日は会員7・1%減、非会員7・6%減となった。前年と土・日祝日の日数は同じだったが、最強寒波による降雪の影響もあり土・日祝日中心に影響が出た。このためキャディフィは8・4%減と大きく減少したが、食堂・売店(直営)収入は2・3%増と回復基調が続いた。
1月の18ホール換算(営業ホール数は前年同期比0・8%増)は、利用者数5・3%減、売上高1・8%減と少し冴えなかった。もっとも本紙で集計した客単価(1人当たり利用額)は1万128円となり、前年同月に比べ3・7%アップし、ゴルフシーズンの昨年10月と同等であり、4カ月連続で1万円の大台に到達した。1月としては2011年に記録した1万341円以来の大台で、当時の18ホール換算利用者数や売上高と比較すると軽く凌駕しており、コロナ前どころか、ここ10数年で最も高い単価まで回復したことがわかった。
一方、ゴルフ練習場の1月は利用者数が土・日祝日に前年同月比7・1%減でトータルでは6・8%の減少、売上高も7・9%の減少となった。12月も利用者数8・6%減、売上高10・1%減であり、これで利用者数、売上高とも3カ月連続の減少となった。2021年売上高12・8%増の特需から、22年は1・8%減と少し落ち込んだ後なので、22年1月は売上高3・6%増あった反動とは言え、気になるところだ。
対個人サービスでは遊園地・テーマパークが44・5%増と好調で、ボウリング場19・4%増、パチンコホール6・9%増と戻りが鈍かったサービス業も回復している。コロナ下における三密回避と近場のレジャー、スポーツでゴルフ練習場が特に賑わっただけに、感染症対策が緩和されてきたことで、その反動が大きくなっているようだ。