2023.09.02
2023/9/2 昭和の森ゴルフコース(東京)10月25日をもって営業終了
大規模な物流を中心とした複合施設に用途変更するためゴルフ場の閉鎖が予定されていた、パブリックの昭和の森ゴルフコース(18ホール、東京都昭島市)の営業終了日が今年10月25日になることがゴルフ場のホームページにて公表された。
5月27日付けで運営のアーバンリゾーツ昭和の森㈱が掲示したもので、〝この度、令和5年10月25日(水)をもって、ゴルフコースの営業を終了することといたしました。開業以来長きにわたり大変多くのお客様にご愛顧をいただきましたこと、深く御礼を申し上げます。閉場まで残りわずかとなりましたが、思い出に残るプレーをお楽しみいただけるよう皆様のご来場を心よりお待ちしております〟と案内している。
また同日付で、併設の「昭和の森ゴルフドライビングレンジ」並びに「昭和の森ゴルフアカデミー」については、令和5年6月30日(金)をもって、練習場施設の営業を終了すると告示。〝ICカード残高の払い戻しを希望されるお客様は、営業期間中は受付カウンターで承ります。郵送での手続きを希望されるお客様は令和5年12月31日(日)まで承ります〟と案内している。
同ゴルフ場用地のうち約65万平方メートルを利用して、日本GLP㈱が「GLP ALFALINK 昭島」を開発することを昨年2月に発表済み。2024年4月に開発着工、26年頃より順次竣工し、全体の竣工は28~29年を予定している。
同コースの沿革によると、1969年8月に米軍接収施設の飛行場地域が返還(接収施設全面返還)され、返還施設にパブリックゴルフ場を開設。同9月に昭和興発㈱が設立され、同11月に「昭和パブリックゴルフコース」(18ホール、6400ヤード、パー72)として営業を開始。翌1970年7月に旧軍用犬訓練場跡地に「昭和ゴルフ練習場」(350ヤード、71打席)を開設し、その後拡充した。
1984年に「昭和パブリックゴルフコース」から「昭和の森ゴルフコース」へ、「昭和ゴルフ練習場」から「昭和の森ゴルフ練習場」へ名称変更した。
コースはフラットな地形ながらインコースは米軍ゴルフ場(米軍技術部の設計)の名残りがあると言われた。またゴルフ練習場は最長400ヤードの距離があり両側に打席がある都内最大級の施設となっていた。
同コースは、都内の貴重な大衆パブリックで、練習場も広大なことから多くの利用者に親しまれた。国内でピーク時には年間7万8000人の入場者を数え、国内で最も混雑するゴルフ施設とも言われた。ただし地価税や固定資産税の税負担が重く、1995年にナイター照明を導入するなどしたが、所有者が施設売却を余儀なくされるなど、従来のままでの施設維持は難しかったようだ。
同練習場を拠点にして練習していた菅沼菜々プロがツイッターで情報更新し、ネットニュースにもなったことで昭和の森閉鎖ニュースが広まった。