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2023.10.21
2023/10/21 函館シーサイドカントリークラブ(北海道)に破産手続開始決定

今年から営業休止していた函館シーサイドカントリークラブ(18ホール、北海道函館市)を経営していた㈱函館シーサイドカントリークラブ(遊佐克彦代表取締役、本社=コース)が事業の継続を断念し、令和5年6月23日、函館地方裁判所より、破産手続開始決定を受けた。
破産管財人として、野﨑渉弁護士(五稜郭法律事務所、函館市)が選任されている。ゴルフ場のHP(http://www.hakodate-seaside-cc.com/)は、今年2月28日付けで〝当ゴルフ場ですが、昨年8月に発生した未曽有の豪雨災害を契機と致しましてコース内の施設の安全確認を実施致しました。その結果、当ゴルフ場の今後の営業継続に重大な懸念が認められたため、止む無く営業を休止することとなりましたので、お知らせ申し上げます〟と告知していたが、破産手続開始決定を受けた6月23日の日付けで、地裁からの案内に切り替わっている。

同案内では〝今後の手続きは、管財人において進めて参りますが、債権者の方が多数にのぼるため、管財人に対する個別の問合せはご遠慮くださいますようお願い申し上げます。なお、第1回の債権者集会は、函館地方裁判所において、令和5年9月7日(木)午後2時30分から開かれる予定でございます。集会において、資産の換価状況や配当可能性等について、可能な限り詳細にご報告させていただきますので、ご理解ご協力の程よろしくお願い致します〟と告知している。
管財人は債権者への配当を目的に今後、所有資産等の換価(売却)を進めていくことになるが、「現在のところ視察に見えている企業も2、3ある。(管財人側で)用途は決められないが、ゴルフ場であれば望ましいとは考えている。ただし橋梁等の修復が必要でゴルフ場運営のプロが費用的に難しいと判断した状態なので、今のところこの先の用途はわからない」という。いずれにしても9月の債権者集会の時には、進行状況等を報告する考えだ。

負債は約13億円で、ほとんどが会員の預託金。登録会員数は500名弱だが、社団法人の会員(社員)数含めると約800名となるようだ。社団は2004年当時、預託金償還問題に対応するため、中間法人の設立や会員権分割等を提案した経緯があった。経営母体は2003年当時に三井トラスト・ホールディングス・グループの中央三井信託銀行系列から、㈱朝日コーポレーション系列に移動し、また、昨年からゴルフ場再生事業等を行うノザワグループに移動していた。

「ゴルフ特信」第6961号より一部抜粋

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