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2023.10.30
2023/10/30 景気ウォッチャー6月、現状DIが3カ月振りに上昇

内閣府は10日、『景気ウォッチャー調査』の令和5年6月調査の結果を公表した。
北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ場関係者は5地域(5月5地域)計9人(8人)で最高評価の〝良くなっている〟は1人(1人)、〝やや良くなっている〟は1人(1人)、〝変わらない〟は5人(3人)、〝やや悪くなっている〟は2人(3人)、〝悪くなっている〟は0人(0人)。現状判断DIを独自に算出すると、令和5年6月は52・8で、前月の50・0に比べ2・8ポイント(以下、P)上昇した。3カ月振りの上昇となっている。

6月は梅雨時期であるが、「繁忙日に悪天候の影響を受けているが、販売量は変わらない」(北関東地域、従業員、変わらない)、「気温も暖かく、梅雨の割には降雨が少なく、客足は安定して伸びている。3カ月前と比較すると来客数も10%ほど増加している」(南関東地域、経営者、良くなっている)など梅雨の影響は限定的な模様。予約状況についても、「変化はない」(甲信越地域、経営者、変わらない)、「地元客を中心に堅調に推移している」(九州地域、従業員、変わらない)ということだった。
現状DIは今年3月から4カ月連続で標準の50を超えている(3月65、4月53・1、5月50、6月52・8)。コロナ禍前の平成30(2018)年9月から31(2019)年2月までの6カ月連続に次ぐものだ。一部のウォッチャーからは「コロナ禍でゴルフは安心してできるスポーツと評価され、人気が高まったものの、令和3年度がピークであり、前年度、今年度共にその来場者数には達していない」(南関東地域、従業員、変わらない)、「来場者が減少している。プレー代の値上げや周辺コースのイベント、ゴルフ以外への人の動きの活発化等も原因」(甲信越地域、副支配人、やや悪くなっている)との現状説明があり、ゴルフ場業界の勢いがコロナ禍前の状況に戻ってきていることがうかがえる。

一方、『先行き判断』は5地域(5月6地域)計11人(11人)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は3人(3人)、〝変わらない〟は4人(3人)、〝やや悪くなる〟1人(3人)、〝悪くなる〟は3人(2人)。先行きDIは40・9と前月の43・8に比べ2・9Pの下落で、4カ月振りの下落となっている。
先行きについては、「例年の来客数の推移からも、秋のシーズンに向けて客足が増加することは分かっている」(南関東地域、経営者、やや良くなる)、「今年はコンペを中心に早めに予約が動いているため、客数は順調に伸びる」(中国地域、営業担当、やや良くなる)と、良いと判断するウォッチャーは一部に過ぎなかった。
なお、業種全般の令和5年6月DI(原数値)は現状が53・6で前月比0・9P下落、先行きが53・6で同1・2P下落。現状、先行きとも2カ月連続で下落している。

関連記事:2023/9/17 景気ウォッチャー5月、先行きDI標準以下も持ち直す

「ゴルフ特信」第6964号より一部抜粋

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