2023.12.06
2023/12/6 ㈱平和の24年3月期第1四半期決算、増収減益
パチンコ等の遊技機器メーカーで、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長、東京都台東区)を完全子会社としている㈱平和(嶺井勝也社長、同)は8月9日、2024年3月期第1四半期決算(2023年4~6月)の連結業績を発表した。
同期の売上高は349億42百万円(前年同期比0・6%増)で、営業利益が74億91百万円(4・6%減)、経常利益が74億36百万円(5・0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が49億43百万円(7・7%減)と小幅な増収減益となった。通期予想は売上高1546億円(8・7%増)、営業利益300億円(11・5%増)、経常利益287億円(7・8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益210億円(1・5%増)としている。
定性的情報としては、遊技機業界ではパチスロ機やスマートパチスロ機が引き続き好調なもののパチンコ機の新機種の稼働は伸び悩んだという。ゴルフ業界は市場の動向が引き続き好調に推移したものの5月、6月に雨が多く台風の影響等もあり、来場者数は減少傾向となった。顧客単価は、旺盛なゴルフプレー需要を反映し上昇傾向で推移していると説明している。
セグメント別業績では、遊技機事業は売上高93億04百万円(前年同期比4・9%減)、営業利益15億19百万円(前年同期比34・8%減)と減収減益、ゴルフ事業は売上高256億38百万円(前年同期比2・8%増)、営業利益66億55百万円(前年同期比6・4%増)と増収増益となった。
ゴルフ事業の説明では、競合他社との差別化を図る施策として、夏の暑さ対策として好評の送風機付ゴルフカート「Cool Cart」及びPGMサポートプロと一緒にプレーしながらワンポイントレッスンを受けられるサービス「withGolf」の導入・開催を拡充。また、収益構造改善の一環として、ビジターのロッカー利用の選択制、フェアウェイカート乗入れの有料化、バッグ割増料金の変更等の施策を導入した。売上高は5月、6月の大雨や、台風の影響により来場者数は前年同期比で減少したが、これら収益構造改善の施策の奏功や、旺盛な需要を取り込んだ価格設定を行うことで顧客単価は上昇し、また、前期に取得したゴルフ場が貢献したことにより、前年同期比で増収になった。利益面は売上高の増加に加え、水道光熱費の減少等により増益になったとしている。
設備投資は、主にゴルフ事業においてゴルフ場設備等への投資が前年同期比で増加。営業利益の増加要因としては、ゴルフ場(運営147コース)の来場者数は241・2万人で前年同期比3・6万人、1・5%減少した一方で、顧客単価は9660円で前年同期比398円、4・3%増加したとしている。