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2024.01.30
2024/1/30 8月家計調査、プレー消費は強弱出るも用具支出が爆増

総務省統計局がまとめた2023年8月の「家計調査」(家計収支編)によると、同月の二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月に比べ実質6・9%減少(11カ月連続減少、名目3・5%減少=4カ月連続減少)となり、消費支出は実質2・5%減少(6カ月連続減少、名目1・1%増加=5カ月振り増加)とコロナ後の回復が失速し、実収入や消費面でも陰りが続いている。
一方、8月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり12回で前年同月と同じ、1世帯当たり支出平均は874円(813円)で7・5%増加となっている。

8月のプレー支出を年代別にみると、60代が1643円(1621円)で前年同月比では1・4%増、70歳以上が1100円(826円)で33・2%増、50代685円(933円)で26・6%減、29歳以下266円(0円)、40代232円(220円)で5・5%増、30代219円(54円)で305・6%増となり、50代は4カ月連続減と失速したものの若い世代や70歳以上で大きく増加した。
今年1~8月のプレー消費支出を計算すると、29歳以下で241・7%増、60代47・3%増、50代40・2%増と異次元の消費増を記録し、全年代で増加するなど、家計全体の消費が落ち込む中で際立って好調だ。
また、ゴルフ用具への消費に関しても、購入頻度は100世帯当たり1回(1回)で前年同月と同、1世帯当たり支出平均は179円(55円)で225・5%増となり、3月の64・3%増を大きく上回るプラスとなった。

年代別では50代317円(120円)で164・2%増、70歳以上195円(14円)で1292・9%増、30代165円(24円)で587・5%増、60代103円(110円)で6・4%減、40代95円(22円)で331・8%増、29歳以下0円(0円)と、60代と29歳以下以外はどの年代も爆発的な消費だった。1~8月では頻度は9回で変わらないが、支出額は985円で前年同期の772円から27・6%増加した。消費が旺盛だったのは50代の1716円で前年同期比122・6%増、次に60代1264円で7・8%減、以下、40代1104円で51・2%増、70歳以上552円で14・2%減、30代435円で93・3%増、29歳以下は199円で前年同期0から急浮上している。
今年8月は、猛暑やお盆時期の台風接近で国内のゴルフ場入場者数は大幅に落ち込んだが、家計調査で見ると特にゴルフ用具支出は主力の60代以外での消費増が目立った。家計調査を見る限り、ゴルフへの消費は減るどころか、広がる兆候が続いている。

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「ゴルフ特信」第6998号より一部抜粋

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