2024.03.02
2024/3/2 主要ゴルフデータからゴルフ人口と入場者数を考察
ゴルフ場入場者数がかなりの活況を迎えているのに過去最低のゴルフ人口である510万人に減少したのは業界としては深刻に受け止められるところだ。
ここで2万人を調査したスポーツ庁の令和4年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」のゴルフコース参加率と、約18万人を対象とした総務省統計局の「令和3年社会生活基本調査」のゴルフ行動者率を比較してみる。社会生活基本調査でゴルフ(ただし練習場を含む)を行った10歳以上の人数は773・8万人となり、平成28年の890万人(平成23年は924万人)に比べ116・2万人、13・1%の大幅減少であった。
次に今年3月発表の令和4年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」ではゴルフ(コース)人口参加率は6・4%で607万人と推定された。「ゴルフ(練習場・シミュレーションゴルフ」は5・4%で推計512万人、ゴルフ(コース)参加者で練習場を実施していない人は2・1%で199万人、練習場を実施してコースを実施していない人は1・1%で104万人と推定され、ゴルフ(コース)実施者と練習場のみ実施者を合算した「ゴルファー」は全体7・5%で、人口にして711万人と推定できた。
それと比べると「レジャー白書2023」のゴルフ人口510万人は少なすぎると感じるが、トレンド的には少子高齢化で縮小するのは否めないところだ。このゴルフ人口でも直近の全国ゴルフ場利用者数約9千100万人を到達するには平均18回近い回数が必要になるが、今回の調査結果は14・6回で前年の17・2回より2・6回も少ないことから実態から乖離が進んだようだ。
もっとも社会生活基本調査にあるように高齢になるほど行動日数が多くなり、70代前半や85歳以上はほぼ50日行動していた。よりゴルフ場の利用実態に近いと思われるのが、令和3年8月に群馬県企業局が調査したアンケートで、利用者の年間ラウンド回数は年25回以上が39・1%を占め最大で、年13~24回も31・1%と多かった。レジャー白書の昨年の調査からも50代、60代の年間平均プレー回数は20回を超えていたことがわかっている。
それだけ、ゴルフ生活が日常化したゴルファーが今のゴルフ場の活況を支えていることになる。今回は40代など人口の多い年代にゴルフ参加が拡がったことで、平均回数が減少したとみられる。