2024.03.04
2024/3/4 9月家計調査、29歳以下プレーなどでゴルフ消費爆誕
総務省統計局がまとめた2023年9月の「家計調査」(家計収支編)によると、同月の二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月に比べ実質5・8%減少(12カ月連続減少、名目2・4%減少=5カ月連続減少)となり、消費支出は実質2・8%減少(7カ月連続減少、名目0・7%増加=2カ月連続増加)とコロナ後の回復が失速したまま、実収入や消費面での陰りが続いている。
一方、9月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレーの購入頻度が100世帯当たり15回で前年同月の11回から36・4%増、1世帯当たり支出平均は963円(741円)で30・0%増加と再び異常な上昇を示した。
9月のプレー支出額を年代別にみると、何と29歳以下が1502円(0円)でトップ、以下、70歳以上が1359円(845円)で前年同月比では60・8%増、60代が1354円(1243円)で8・9%増、50代669円(933円)で29・4%減、40代404円(214円)で88・8%増、30代347円(46円)で654・3%増となり、50代は5カ月連続減と失速が続いたが、若い年代や70歳以上で大きく増加した。
今年1~9月のプレー消費支出を計算すると、29歳以下で544・4%増、30代57・6%増、60代42・9%増、50代28・1%増と各年代とも異次元の消費増を記録し、全年代で増加するなど、家計全体の消費が落ち込む中で際立って好調だ。ゴルフプレー支出で最も好調だった21年の年間消費額を9月時点で上回る年代が続出した。
また、ゴルフ用具への消費も、購入頻度は100世帯当たり2回(1回)で前年同月から倍増、1世帯当たり支出平均は165円(110円)で50・0%増と好調だった。
年代別では40代が349円(168円)で107・7%増、60代268円(98円)で173・5%増、50代は82円(294円)で72・1%減となったが、30代は223円で0円から激増、0円(0円)だった29歳以下と、50代以外はどの年代も大幅に増加した。1~9月では頻度は11回(10回)で10%増、支出額は1150円で前年同期の882円から30・4%増加した。年代別では70歳以上が607円で7・9%減とまだマイナスだが、他の年代は前年同期を上回った。
今年9月は7月、8月に続き暑い日が多かったが比較的天候が安定し、8月のお盆時期の台風接近でプレーや旅行等を手控えた反動も9月に起こったようだ。家計調査を見る限りゴルフへの消費は減るどころか、コロナ禍で増えた以上のブームが到来しているかのような兆候が続いている。