2024.04.02
2024/4/2 伊勢カントリークラブ(三重)インドネシア留学生の受入れを案内
伊勢カントリークラブ(18ホール、三重県度会郡)がインドネシアからの留学生をインターンシップ(就業体験)で受け入れ、キャディ業務に就きながら日本語を習得している模様が地元テレビや動画で紹介され、話題となった。
経営会社の伊勢観光開発㈱によると、昨今のゴルフ業界におけるキャディ不足の課題に対し、いち早く業界外部にも目を向け、人材確保の方策に取り組んでいるとしている。
そうした中で外国人留学生を対象とする派道会社を調べてインドネシアから日本語の習得を目的に留学をする学生がキャディ業務を通じて、ゲストとのプレー時間である4時間30分を活用した日本語習得カリキュラムがあることを知り、三重県内においては、いち早く、このシステムを活用し、留学生の受け入れに取り組んだと発表している。
また今、話題にも上る富裕層インバウンドの取り込みも含め、同ゴルフ場ではヘリポート場も設置し、設備環境の整備とともに留学生の活用でゲスト満足度の向上も図っていきたいとしている。
留学生の受け入れにあたっては、キャディ業務の技能研修にとどまらず、ゴルフ場のコース内容の習得、ゴルフスポーツそのものの知識研修、サービス業としての基本マナー研修、近郊施設研修等も実施し、留学生が日本での生活環境にも慣れ親しんだ時期を見計らい、天候気候も鑑みながら、キャディ業務の実務研修に取り組んでいるという。
今回の取り組みは、単純なキャディ人材の確保にとどめず、クラブスタッフの幅広い外国人材との交流、日本とインドネシアとの国際交流の架け橋として社会貢献の重要な取り組み活動と捉えているとし、今後も継続的な取り組みとなるよう注力していくとしている。
ちなみに受け入れ期間は昨年8月1日から今年7月31日までの1年間。研修担当の阿部さんによると、すでに3カ月40ラウンド以上、正キャディとともにキャディ業務に就いていることから一人で対応してもらえる段階に育ってきているという。今年初めてインドネシアからの留学生を受け入れたが大学で日本語を勉強していた女子学生で英語、インドネシア語、日本語の3カ国を話せることから今後海外からインバウンド客にも対応できるものと期待している。またキャディ不足に悩むゴルフ場から派道会社紹介などの依頼もあるという。
同CCは井上誠一氏のコース設計で、1965(昭和40)年に開場。開場前後にヤマハ㈱が株式の半数を所有して経営に参画。2008(平成20)年にヤマハが撤退して、グループなど地元企業中心出資の経営となっている。