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2024.05.15
2024/5/15 下北スリーハンドレッドゴルフクラブ(青森)ゴルフ場は廃業へ

同クラブによると、コロナ禍で利用者数が減少し、昨年4月からパブリック制の運営に転換。レストランの運営委託を解約し、食事はお客に自前で用意してもらうなど、お風呂(シャワー)もなく、ゴルフをプレーするシンプルな省力化運営に移行した。
昨年5月に新型コロナが5類に移行したことで、利用者が戻ることを期待したというが、レストランを営業していないことが理由か、コンペが減少し、また旧会員にとっては一般客と同じ料金となったことで利用が少なくなったようで、結果的に前年よりも利用者数が減少し、ゴルフ場の廃業を決めたという。ゴルフ場は昨年11月30日で冬期クローズに入っていて、今後事業廃止等の手続きを行う考えだ。旧会員はクラブ名の通り正会員数は300名台でプラス5名が登録できる特典があった。パブリック制移行に伴い、すでに預託金(55万円)全額を返還済みとしている。

同クラブは1996(平成8)年に9ホールの六ケ所カントリークラブとして開場した。しかし、会員募集に難航し増設工事が中断(ゴルフ場を開発した六ケ所観光㈱は2009年6月破産手続開始)。そこで現在の㈱下北スリーハンドレッドゴルフクラブが会員の預託金の50%を継承し、増設工事を再開、2007(平成19)年9月15日に18ホールで営業開始した(面積79・2万平方メートル、全長6920ヤード)。
また㈱下北スリーハンドレッドゴルフクラブは、2016(平成19)年4月に民事再生法の適用を申請した青森県観光開発㈱のスポンサーとなり、同観光の株式を取得して、十和田国際CC(18ホール、青森県上北郡六戸町)を傘下で経営していた。下北スリーハンドレッドGCが閉鎖することにより、系列ゴルフ場は十和田国際CCのみとなり、期間雇用の従業員の希望者は同CCへ異動する人もいるとしている。
ゴルフ場が所在した六ケ所村は、下北半島の付け根にあり、原子燃料サイクル施設のほか、国家石油備蓄基地、国際核融合研究開発施設、大規模風力発電施設やメガソーラー施設などのエネルギー関連施設が多数所在している。

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「ゴルフ特信」第7037号より一部抜粋

 

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