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2024.06.13
2024/6/13 ㈱平和の24年3月期第3四半期決算、大幅な減収減益

パチンコ等の遊技機器メーカーで、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長、東京都台東区)を完全子会社としている㈱平和(嶺井勝也社長、同)は2月9日、2024年3月期第3四半期決算(2023年4~12月)の連結業績を発表した。
同期の売上高は1028億04百万円(前年同期比11・6%減)で、営業利益193億14百万円(31・4%減)、経常利益185億46百万円(33・3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が116億09百万円(43・4%減)と減収減益となった。通期予想は売上高1354億円(4・8%減)、営業利益226億円(16・0%減)、経常利益216億円(18・9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益137億円(33・8%減)と下方修正された。
定性的情報としては、遊技機業界ではスマートパチスロの稼働が好調を継続していて、パチンコ機は今後、新しいゲーム性である「ラッキートリガー」を搭載したパチンコ機の販売が予定されるなど明るい材料も出てきており、市場の回復が期待される状況にあるという。

一方、ゴルフ業界では5月、6月に雨が多かったこと、夏場の記録的猛暑によるマインドの低下があったものの、台風の影響もなく比較的良好に推移し、全体としては全国的に天候に恵まれ、ゴルフプレー需要は増加傾向になったと報告した。
セグメント別業績では、遊技機事業がパチンコ機、パチスロ機の販売台数減少で、売上高は263億22百万円(前年同期比39・3%減)、営業利益26億17百万円(82・7%減)と大きく減収減益となった。
ゴルフ事業では、競合他社との差別化を図る施策として、女性ゴルファー拡大を目的に「女性におすすめのゴルフ場」20コースを選定し公開。収益構造の改善施策として、ビジターのロッカー利用の選択制、フェアウェイカート乗入の有料化等の施策を継続して実施。また武庫ノ台ゴルフコース(兵庫県)を23年10月2日より運営を開始した。その結果、売上高は764億81百万円(5・0%増)、営業利益186億85百万円(23・2%増)と増収増益となった。

総資産は、前連結会計年度末に比べ8億13百万円減少し、4229億14百万円となり、新規ゴルフ場の取得等により有形固定資産が41億91百万円などで増加する一方、有価証券(投資有価証券含む)が95億79百万円、現金及び預金が65億90百万円減少した等としている。
決算説明資料によると、PGMのゴルフ事業では4~12月累計の来場者数が718万人(0・9%増)、顧客単価9677円(4・3%増)。前期取得のPGM御殿場CC(静岡)が売上等に貢献し、第3四半期の売上総利益は225億46百万円で売上総利益率は29・5%(前年同期2・6P増)。営業利益率は186億85百万円で24・4%(3・6P増)と9・9%(前年34・9%)に低下した遊技機事業を上回った。
ちなみにゴルフ事業の設備投資額は前期が73億06百万円だったが24年3月期は132億円の予定。PGMGR沖縄(沖縄)の併設ホテルは2026年開業予定としている。

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「ゴルフ特信」第7047号より一部抜粋

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