一季出版株式会社

2024.07.02
2024/7/2 日本の株価高騰も国内のゴルフ会員権相場は踊らず

日本の日経平均株価が昨年初頭からの上昇基調で、今年に入って勢いを増し、2月22日の終値が3万9098円68銭と、バブル絶頂期だった1989年12月29日の3万8915円を上回った。しかも26日の週には上値追いが続き、4万円に到達する目前となっている。
大手輸出企業や半導体関連などの企業業績が上向き、不動産のマンション価格も上昇している。それにコロナ明けでインバウンドによる国内消費増も期待され、隣の中国で株価が軟調となっていることも〝日本買い〟に拍車がかかっている。しかも日本では新NISAで非課税枠が拡大し、株価上昇によるマインドの改善で消費拡大が期待される。
昔のバブル絶頂期と言えば、金融機関が不動産に過大融資して問題となったが当時は日本の資産価値の高さから、米不動産やゴルフ場を購入する日本の企業が相次いだ。今は、むしろ円安から、日本は昨年末のドル建ての名目GDP(国内総生産)がドイツに抜かれて世界4位に転落。またゴルフ関係では韓国企業が日本のゴルフ場を買収するケースが再び増えてきた。日本に参入する外資も増えてきており、台湾の半導体大手・TSMCが熊本県菊陽町に建てていた工場がこの2月24日に完成、第二工場の建設の話も出るなど周辺不動産が高騰し、まさにバブルの様相とも報道されている。熊本空港近くであり、周辺にゴルフ場も多いことからその波及が注目される。海外からのインバウンド客も増加する一方で宿泊・外食等の消費にも景気が良い話が増えている。
かつての日本のバブル当時は、株価、不動産、ゴルフ会員権、または美術・絵画まで高騰した。国内のゴルフ会員権はすでにプレー権として定着しつつあり、〝億カン〟などはなくなったが、景気次第では再び上昇する可能性が出ているのかもしれない。もっとも、会員権組合発表の平均相場は関東で年頭から3・43%増など比較的落ち着いた価格で取引されているようだ。

「ゴルフ特信」第7052号より一部抜粋

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