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2024.07.10
2024/7/10 東日本地区、昨年下半期の労災事故件数はやや増加

東日本ゴルフ場支配人会連合会(東京都台東区)は、3月4日に都内で労働安全衛生委員会(岡本豊委員長)を開き、昨年3~4期(7~12月)における労働災害実態調査報告等を行った。
3期(7~9月)においては、労災発生件数は157件で前年比で8件増加。うち30日以上の重大事故発生件数は45件で、10件増。4期(10~12月)は120件で6件減。重大事故は42件で6件増加と、下半期はやや増加した。
東日本16都道県(23年は791クラブ)の年間(1~12月)の労災発生件数は467件で、22年度(793クラブ)の520件と比べて53件減少、重大事故は150件で8件減少した。2期(38件減)、1期(17件減)と上半期が減少したこともあり、年間では減少となった。

年間での1クラブ当たりでは労災発生件数が0・59件で0・07件減。東京が2・94件で1・0アップしたが、神奈川0・43減で1・51件、埼玉0・24減で1・33件、千葉0・26減の0・77件等となった。キャディの多い地区ほど事故発生比率が多くなっており、キャディ在籍ゼロの岩手県ではゼロが続いた。23年度労働安全委員会設置は791クラブ中、有りは711クラブで、今後も設置を促していくとしている。
重大事故150件の部門別内訳は、キャディが4件減の83件で全体の55%、コース管理が7件増の36件で24%、その他が11件減の31件で21%となった。
項目別では「転倒」が前年比13件減も81件と最も多く、動作の反動・無理な動作が前年比15件増の20件、飛来・落下12件、挟まれ・巻き込まれ11件、墜落・転落等となった。

期間中に死亡事故1件の事故発生状況も報告された。
県別の報告では埼玉県で死亡事故報告が1件、年齢別では50歳以上、しかもキャディでの事故が多いと報告された。また7月に同県で開催された競技会で死亡者が出たことで熱中症、猛暑対策が話題となったが、各委員も様々な告知案内や対策を講じていたとしており、熱中症は懸念されたほどは報告が少なかったとし、他の県の委員も同意していた。いずれにしても今年も猛暑が予想されるとして、あらかじめ対策を行うことなどを確認した。
その他、社内のハラスメントで従業員が労災申請(休職1カ月、調査中)したケースが話題に上がった。

関連記事:2024/1/24  東日本支配人会、上半期ゴルフ場従業員労災件数は減少

「ゴルフ特信」第7055号より一部抜粋

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